【知らなきゃ損する会社員の知恵】
「会社の持株会で自社株を買っているけれど、これって税金はどうなるの?」
「持株会を使って賢く節税する方法はないのかな?」
お給料から天引きでコツコツ積み立てられる持株会。実は、持株会そのものに「非課税制度」はありませんが、ある「ひと手間」を加えることで、実質的に大増税を防いだり、手残りを大きく増やす裏ワザがあります。
今回は、持株会の知られざる税金の仕組みと、会計士が推奨する「持株会を絡めた最強の資産防衛術」を分かりやすく解説します。
1. 持株会そのものに節税効果はない(通常は一律20.315%)
まず前提として、持株会で買った株を売却して利益(譲渡益)が出た場合、一般の証券口座と同じく**20.315%の税金**がかかります。
「じゃあ、まったく節税できないの?」と思われるかもしれませんが、持株会には税制ではなく「会社の制度」として圧倒的なおトク原資が用意されています。
多くの企業では、持株会に対して5%〜15%程度の「奨励金」を出しています。例えば、10%の奨励金がある会社なら、自分が1万円出すだけで、会社が1,000円を上乗せして1万1,000円分の株を買ってくれます。
買った瞬間に10%の含み益が出ているようなものなので、投資においてこれほど有利なスタートはありません。
2. 会計士が伝授!持株会で実質節税するための2つの大技
持株会のメリット(奨励金)を活かしつつ、税金をコントロールする具体的なテクニックは以下の2つです。
① 自社株を一般口座に「払い出し」して損益通算する
持株会の中にある株は、そのままでは売却できないことが多く、一度提携している証券会社の口座へ「払い出し(移管)」を行います。
このとき、払い出した口座(特定口座など)で、もし他の株(トヨタやAppleなど)で損が出ているなら、自社株の売却益とその損失を「損益通算」することができます。
会社から貰った奨励金でドカンと増えた利益に対して、他の投資のマイナスをぶつけることで、自社株にかかる20%の税金を綺麗に消し去る(または取り戻す)ことが可能です。
② 払い出した自社株を「新NISA」で買い直して非課税化
持株会の株が一定額まで貯まったら、定期的に証券口座へ払い出して売却し、そのお金でそのまま「新NISA口座」で別の(あるいは同じ)成長株や投資信託を買い直すのが、現代の会社員投資家の王道ルートです。
持株会(奨励金で増やす) ➡ 売却 ➡ 新NISA(今後は一斉ノンタックス・非課税で運用)というバケツリレーを行うことで、資産形成のスピードは劇的に跳ね上がります。
3. 【注意】持株会で絶対にやってはいけない税金の落とし穴
最後に、実務で本当によく見かける、持株会特有の「税金のトラブル」を共有します。
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「退職時」の強制売却・未特定口座化に注意
会社を辞めるとき、持株会の株は強制的に個人の証券口座へ移されます。このとき、手続きを間違えて「特定口座」ではなく「一般口座」に移してしまうと、将来売ったときの税金計算や確定申告が地獄のように面倒になります。必ず「特定口座への移管」を指定してください。 -
会社から出る「奨励金」には所得税がかかっている
「会社が上乗せしてくれた1,000円」は、実は毎月の給与明細の中で「給与所得(現物給与)」としてすでに課税されています。売るときだけでなく、もらうときにもお給料の一部として所得税・住民税が引かれていることは頭に置いておきましょう(そのため、売るときに二重課税にならないよう、取得単価の計算ルールが決まっています)。
💡 会計士からのアドバイス
持株会は、会社の奨励金という「確実にプラスからスタートできるボーナスステージ」です。しかし、自社株だけに資産が偏る(給料も自社、資産も自社になる)リスクもあります。
賢く払い出しを行い、他の口座の損失とぶつけたり、NISA口座へ資金をシフトさせていくことで、真の節税&分散投資が完成します。「自分の会社の持株会の仕組み、どう活用するのがベスト?」とお悩みの方は、お気軽に当事務所までご相談ください。


