【会計士が選ぶ】経理職におすすめの本・教材8選|実務レベル別に解説

会計

経理の仕事は、仕訳や請求書処理といった日常業務から、月次・年次決算、税務申告、さらには財務分析や経営戦略の土台づくりまで多岐にわたります。

この記事では、公認会計士の視点から、経理職に役立つおすすめの書籍・教材を「実務レベル別」でご紹介します。独学やキャリアアップを目指す方にも最適です。


【初心者・経理職未経験者向け】

『経理の仕事がわかる本』(日本実業出版社)


✔ 仕訳〜決算・税務の全体像を図解で学べる定番書

経理職に配属されたばかりの方が最初に読むべき一冊です。会計用語や書類の流れ、月次・年次決算の基本までを「現場視点」で解説。入門書ながら、実務と直結した内容が魅力です。

  • 対象者:経理未経験、新入社員
  • おすすめ理由:図解が豊富で、実務のイメージが湧きやすい

『経理1年目の教科書』(井ノ上陽一/ダイヤモンド社)

✔ 配属直後に必要な「実践力」を身につける

請求書処理、仕訳入力、振込手続き……「現場で明日やること」がすぐにわかります。簿記の知識がない方でも読みやすく、Excelの操作や注意点にも触れられています。

  • 対象者:配属直後の新任経理担当者
  • おすすめ理由:現場業務に即した内容で安心して仕事を始められる

【簿記で体系的に学びたい人へ】

『スッキリわかる 日商簿記3級・2級』(TAC出版)




✔ 簿記試験対策+実務の基礎力を同時に

ストーリー形式で理解が進むと評判。資格取得だけでなく、「簿記ってこうやって実務に活かすのか」と納得できる構成です。図解も多く、初学者に優しい設計。

  • 対象者:簿記未経験〜基礎固めをしたい人
  • おすすめ理由:試験と実務の“橋渡し”になる教材

『合格テキスト 日商簿記2級 商業簿記・工業簿記』(TAC出版)


✔ 簿記2級の本格対策+実務感覚も養える

商業簿記だけでなく、コスト管理に強くなる「工業簿記」も習得できます。製造業や上場企業を志す方には特におすすめ。

  • 対象者:簿記3級取得者、経理キャリアを築きたい人
  • おすすめ理由:体系的な学びと実務対応力が身につく

【実務経験者・スキルアップ志向の方向け】

『経理の仕組みが全部わかる本』(小宮一慶/日本実業出版社)

✔ 経理の「なぜ?」を解き明かす一冊

「数字を作るだけの経理」から「経営に役立てる経理」へ。全体像を整理し、経営との接点を理解するための優良書です。

  • 対象者:経理歴3年〜、マネジメント候補者
  • おすすめ理由:数字の意味を“経営目線”で理解できる

『会計ソフトのすき間を埋める 経理のExcel仕事術』(羽毛田睦土)


✔ 時短×効率化=現場の即戦力に

関数、ピボットテーブル、マクロなどを、経理実務に落とし込んだ解説が秀逸。システム化が進む今こそ、Excelの基礎を固め直すチャンスです。

  • 対象者:月次・年次決算に関わる実務者
  • おすすめ理由:実務で“使える”Excelが身につく

【IFRSや財務分析を学びたい方へ】

『IFRS 会計学 基本テキスト第8版』(橋本尚/山田善隆/中央経済社)


✔ IFRSのエッセンスをやさしく解説

会計基準の違いやIFRSの要点を日本語で平易に説明。IFRS適用企業や上場企業の経理職には必携の一冊です。

  • 対象者:IFRS導入企業の経理、会計士受験生
  • おすすめ理由:複雑なIFRSもこれなら分かる

『財務3表一体理解法』(國貞克則/朝日新聞出版)


✔ 財務諸表を“つなげて”読む力がつく

BS・PL・CFはバラバラに読むのではなく、“一体”でつなげて理解することで、数字の流れと因果関係が見えてきます。経営者視点を持ちたい方にも最適。

  • 対象者:財務・経営分析に踏み出したい人
  • おすすめ理由:経理から経営への一歩が踏み出せる

学習スタイル別の補足

スタイルおすすめ教材・サービス例
動画で学びたいUdemy(簿記・会計ソフト講座)、YouTube(TAC講座など)
スキマ時間で学びたいスタディング(簿記3級〜2級)、クレアール(会計士・税理士講座

書籍・教材の選び方ガイド

あなたのレベルおすすめ教材例
経理未経験・配属直後『経理1年目の教科書』『スッキリわかる日商簿記3級』
実務経験1〜3年『経理の仕組みが全部わかる本』『経理のためのExcel仕事術』
スキルアップ・資格取得を目指す『日商簿記2級テキスト』『IFRS対応 会計の基本がわかる本』
財務分析や経営視点も学びたい『財務3表一体理解法』