リース会計は近年の会計基準改正により、企業の財務諸表だけでなく、経営判断や契約戦略にも大きな影響を与えています。特に2027年4月1日以後開始する連結会計年度および事業年度の期首から適用される新リース会計基準への対応が重要視される今、制度理解と実務対応が不可欠です。
この記事では、実務担当者や管理部門、監査法人職の方々に役立つ3冊の書籍を厳選し、どのような方に向いているのか、書籍の内容をまとめました。リース会計を効率的に学びたい方はぜひ参考にしてください。
私は『実務解説 新リース会計基準のすべて』(有限責任監査法人トーマツ)を参照して実務にあたっています。3番目に登場しますので、ぜひ最後まで見ていってください。
1. 新リース会計の実務対応と勘所(井上雅彦、藤井義大)
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書籍概要
新基準が貸借対照表や経営判断に与える影響を踏まえ、35のQ&A形式で重要論点を解説。実務担当者が現場で直面する処理や判断ポイントを、具体例・計算式・図表を交えて整理しています。
向いている人
- 契約書チェックや実務処理のポイントを押さえたい人
- 借手側・貸手側の実務フローを具体的に学びたい人
- 経理・財務部門で制度対応を担当する方
目次抜粋
- 第1部 勘所徹底解説:制度趣旨/リース識別/リース期間/使用権資産と負債の計上 ほか
- 第2部 実務論点:開始前準備・会計論点/途中変更・開示対応など
2. 2027年4月全面適用! 新リース会計基準 早わかり実務ガイド 東陽監査法人 編
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書籍概要
2027年4月の全面適用を見据え、部署別フローとスケジュールを整理したガイド書。経理・購買・法務・内部監査それぞれの準備項目が明確で、導入プロジェクトの進行にも使える実用的な内容です。
向いている人
- 新基準導入のプロジェクト管理を担当する管理職
- 社内学習会や説明会の資料準備を任されている方
- IFRSとの比較ポイントも知りたい経理・監査担当者
目次抜粋
- 第1章 適用スケジュールと影響分析
- 第2章 前準備フェーズの見直し
- 第3章 社内学習会の進め方
- 第4章 各部門別対応フロー
- 第5章 IFRSとの比較と留意点
- 付録 導入チェックリスト/説明テンプレート
3. 実務解説 新リース会計基準のすべて 有限責任監査法人トーマツ 編
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書籍概要
監査法人トーマツが執筆した、会計・監査の両面から新基準を網羅的に解説する専門書。仕訳例や開示例に加え、監査視点でのチェックポイントも包括的に紹介されており、大手企業や監査対応者に最適です。
向いている人
- 監査法人レベルの品質で仕訳・開示処理を学びたい方
- 会計士や経理責任者、監査対応担当者
- Q&A集を活用して疑問点を確実に解消したい人
目次抜粋
- 第1章 制度概要と背景
- 第2章 借手の認識と測定
- 第3章 貸手の処理と分類
- 第4章 開示義務と注記
- 第5章 監査対応と専門家視点
- 付録 仕訳・開示例/Q&A集
まとめ:あなたに最適な1冊を選ぼう
目的・対象 | おすすめ書籍 |
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契約対応・現場実務重視 | 新リース会計の実務対応と勘所 |
導入準備・社内調整サポート | 早わかり実務ガイド |
監査・仕訳・開示対応重視 | 実務解説 新リース会計基準のすべて |